★大介護時代★

母方の祖母は98歳。祖父が死んで以来、40年間、長男夫婦と暮らしている。もちろん外部の介護サービスも頼んでいるが、叔父・叔母夫婦も70歳を超えている。祖母は歩けないが、「歩けたら窓から飛び降りて死にたい」というのだそう。子供たちに迷惑をかけたくないというニュアンスで。そのくせ、末っ子であるお袋が手伝いにいくと、「お前のやり方は下手だ。」となじるという。ということは、まだ生への執着があるから大丈夫。

小田原の田舎のこととはいえ、周りはほとんど死んでしまった。叔父・叔母に迷惑をかけるという理由で、年2回の直系親族の集まりもなくなってしまった。たしかに、何を楽しみに生きているのかとも思う。記憶はまだしっかりしていて、あれこれ話をするという。この先、だんだん生物的反応しか示さなくなるのだろうなあ。少なくともそれまでは、「生きている」といえるのだろう。