二つの裁判

 薬害エイズの安部被告の裁判は、被告人が心神喪失で公判停止となった。被害者が「残念。」といっていたので、「この人が悪人に見える。」と言ったら、妻に怒られた。しかし、この裁判は当初から無罪ではないかと囁かれていた。私もそう思っていたところ、一審は無罪判決。推定無罪どころか、安部被告は無罪なのだ。呆けてしまったのは一つの悲劇で、そのことのゆえに被告人を攻撃することはできない。責任追及は民事でもできる(被告の死後であっても)。

 麻原被告の裁判。死刑は当然だが、時間がかかりすぎ。何百回と公判を開いたのに、半日で読み上げられるほどの判決文とは、短すぎないか心配(事実認定をきちんとやったのだろうか)。麻原を教祖と崇める信者が今もいることも不気味。麻原の死刑後に、宗教が誕生するかも知れない。