受検狂騒曲(1)

 迷った末、ティーウォーターを受検することにした。受験ではなく受検だそうだ。うちではここにそんなに価値を置いていない。授業料が安いだけが魅力だ。

 ここは出願要件が厳格で、出願時に学区内に居住していなければならない。引っ越し先は学区内なのだが今は違うので、住民票を移すことにした。受検のための寄留は認めないという。しかし、寄留とはなんだろう。そこに住まないということなら、4月以降は実際に引っ越すので、まるっきり嘘とは言えない。という強引な解釈で、切り抜けることにした。上の子は小学校の編入案内が来てしまうと困るので、私と上の子はこちらに残ることにした。

 もう一つの難関は、そこに居住していることを証明するために、公共料金の領収書を出せというもの。電気・水道・ガスの領収書が必要で、電話では駄目。コピーも駄目だという。電話は請求先を操作できるし、コピーは改竄できるからだろう。これで引っかかる可能性は高い。

 いずれにせよ一次は書類を提出しないで抽選なので、一次で外れれば何の問題もない。住民票は、一次で「当たった」場合に後悔しないためだけのものなのだ。